実りの秋を迎える9月の重要なポイントは、収穫直前(5日前)までの水管理と収穫適期の見定め、コンタミ防止の徹底です。
水管理
カドミウム吸収抑制対策と品質向上のため、収穫作業に支障が出ない程度で、出穂前後3週間は湛水管理をしてください。
収穫適期の判断
青籾の割合が15~20%になったときが、収穫適期となります。刈り遅れは品質低下につながりますので、収穫作業の準備を前もって済ませておきましょう。
収穫前の準備
収穫作業に際し、使用する農業機械の点検・整備は徹底して行ってください。点検・整備を怠おこたると、作業中のトラブルの原因となります。掃除や各箇所の動作確認、消耗部品の交換、注油などには十分に時間をかけ、収穫時に事故のないスムーズな作業ができるよう、点検・整備は早めに済ませましょう。
また、コンタミ防止のため、収穫するほ場の内外にある雑草は取り除いてから収穫作業に入ってください。特に、クサネムなどの実をつけるものは玄米に混入しやすいため、確実に取り除きましょう。
乾燥・調製作業
籾の水分が多いときは、乾燥温度を下げるか通風のみで急激な乾燥を控え、乾燥ムラや胴割れ米の防止に努めてください。肌ずれ米が発生しないよう籾すり前には冷却を実施し、籾の混入や選別不良がないように調節を行ってください。また、過乾燥は食味が低下しますので、玄米適正水分14.5~15.0%に仕上げてください。
収穫作業後のほ場管理
収穫作業後のほ場に刈り株やワラが長期間残っていると、次年度に影響を与える病害虫の越冬場所になることがあります。また獣害対策として、刈り株から生えてくるヒコバエはサルやシカなどの格好の餌えさとなり、餌場としてほ場に入り込む習慣がついてしまいますので、鋤すき込みは早めに行ってください。
「収穫作業が終わったら、次の作付の始まり」です。
天候が良い頃に、土づくり資材の活用やほ場の整備(畦や水路の整備と補修など)の準備を始めましょう。