育苗の播種作業が終わり、これからの苗の管理がその年の収量、品質を左右します。5月の田植えに向けてしっかりと管理しましょう。

■緑化期（前半）

　育苗器の棚またはハウスの中に出芽した育苗箱を並べて保温シートを被せ、2～3日緑化してください。昼間は22～25℃、夜は15～18℃で管理するようにしましょう。

　この2～3日間は直射日光にさらすと白化現象を起こすため、直射日光は避けましょう。

　なお、1～1.5葉期まではかん水を控えめにし、発根を促してください。

■緑化期（後半・1.5～3葉期）

　早朝、葉の先に水滴が少ない場合は、午前10時頃に十分に水を与えましょう。ただし、苗が小さいうちは水を吸う量も少ないので、与えすぎないようにしてください。温度計は苗箱から20ｃｍくらいの高さに設置し、昼は25℃以下、夜は15℃以上に保ちましょう。

育苗期間の適温（ビニールハウス）

■硬化期（前半・３葉期以降）

　夜になっても床土が湿っていると、軟弱苗の原因になります。硬化期においては、昼間18～20℃、夜間12～15℃で温度管理し、かん水は基本的に１日１回とします。床土が乾いたら午前10時～11時頃に水を十分与えます。午後になって苗がしおれている場合は、午後２時頃までに再度かん水を行いましょう。

■硬化期（後半）

　徐々に外気温に慣らし、田植えに備えましょう。水管理および温度管理は硬化期（前半）と同様に、昼夜の極端な温度差に注意してください。苗の高さが12～13ｃｍで葉色が濃く、茎の太い苗に仕上げましょう。