年間を通じた病害虫防除もいよいよ終盤となります。今後防除対象となる病虫害は、カンザワハダニ・チャトゲコナジラミ・赤焼病です。いずれも発生が少なければ防除は必要ないので発生量をよく把握し、無駄な農薬散布は避けましょう。なお、隣接園で秋冬番茶の摘採を予定される場合は、散布した農薬が飛散しないように、散布時の風向き等に十分に注意してください。
■病害虫防除
【カンザワハダニ】
干ばつの影響を受けた茶園やダニの発生が多くみられた茶園では、越冬ダニを抑制するため10
月下旬~11月上旬に防除を行いましょう。防除の際は、葉の裏側までしっかり薬剤がかかるように丁寧に散布してください。また、抵抗性個体の出現を防止するために同一系統薬剤の連用は避けましょう。
【チャトゲコナジラミ】
10月下旬頃に若齢幼虫が発生のピークを迎えるため、この時期が防除適期となります。防除の際は幼虫の生息場所が裾芽や葉の裏側であることを意識して丁寧に散布しましょう。
【赤焼病】
赤焼病の発生は、秋整枝や台風などの強風時にできた傷口から感染し、被害は茶園全体に及びます。特に幼木園では感
染しやすく、防除時期は10月中下旬~11月上中旬が適期となりますので、殺菌剤の散布を行いましょう。また、防風対策も併せて行いましょう。