■秋肥
夏から秋にかけて茶樹は養分を盛んに吸収し、摘採や整枝などで弱った根や幹を回復しながら生育・肥大させます。この時期の茶樹の生育や養分の蓄積が翌年の新芽の生育や収量、品質に大きく影響を与えます。根の生長が始まる8月中旬~9月上旬に有機質肥料や緩効性肥料を主体とし、10a当たり窒素成分を16㎏ 、リン酸を9㎏ 、カリを10㎏ 施用し、土壌と混和しましょう。
また、苦土石灰類を施用した直後にアンモニア態窒素を含む肥料を施用すると、アンモニアガスが揮散して根に悪影響を及ぼします。秋肥の施用は土壌改良資材の施用から20日程度経過してから行ってください。
■病害虫防除
8月中旬から9月上旬にかけてチャノコカクモンハマキやチャノホソガ、チャノミドリヒメヨコバイ、チャノキイロアザミウマ、カンザワハダニの発生が見られます。茶園をよく観察し、効率的な防除を行いましょう。また、7月号でも紹介しましたが、クワシロカイガラムシ(第2世代幼虫)の発生にも注意し、的確な防除に努めましょう。
農薬散布前にはラベルを確認し、使用基準を遵守した上でマスクなどを着用して、安全な作業を心掛けましょう。
また、農薬を混用する場合、薬害が生じたり効果が低下する可能性があるので注意しましょう。