高品質な一番茶生産のため、次のポイントをふまえて適切な摘採・製造を心掛けましょう。
■摘採前の準備について
摘採時に、摘採機の切れ味が悪いと品質低下につながりますので、摘採機などの整備点検を行い、刈刃部に付着している汚れなどを取り、必要な場合は交換または研磨するようにしましょう。また、茶株面の落ち葉や鳥の羽根などを取り除き、異物が混入しないように努めましょう。
■摘採について
最近は、可搬型や乗用型、レール式など摘採方法の選択肢が増えました。いずれの方法でも摘採位置を慎重に決定して作業することが大切です。特に、可搬型は2人作業なので、事前に摘採位置をよく確認してから作業に取りかかりましょう。また、能率を優先して摘採すると切れ葉が多くなり、切れた部分から発酵して品質低下の原因となりますので注意してください。
■摘採後について
摘採後に袋に入った生葉に日光を当てると、生葉が酸化して品質低下を招きますので、摘採した生葉は速やかに茶工場へ搬入するようにしましょう。また、生葉投入の際、摘採袋などについた石や土などの異物混入のないよう注意しましょう。
■病害虫防除
5月下旬からはクワシロカイガラムシ(第一世代幼虫)の発生に注意しましょう。薬剤散布は防除適期を把握した上で、突っ込み噴口などを用いて、株内の枝に十分薬剤がかかるようにしましょう。また、薬剤ごとに防除適期や散布量が違うので注意しましょう。