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農のこと

「連作障害」の原因と対策

原因

[生理障害] 
特定の作物を長年栽培したり、必要以上の肥料成分を多く施用し植物の養分吸収特性に合わない施肥をしていると微量要素の過剰症や欠乏症になり、生理障害が発生します。

[塩  害] 
肥料は、特定の肥料成分のみが作物に吸収されるため、塩化物イオンなどの塩類が作物に吸収されず土壌中に残ります。塩類は水に溶けやすいものが多いため、降雨によって流出しますが、 降雨の少ない地域や施設栽培などでは、塩類が蓄積し、作物の生育を阻害する場合があります。

[土壌病害] 
特定の細菌やウイルスなどの病原体が土壌中で増加することで、作物が侵されます。アブラナ科野菜の根こぶ病や萎黄病などが代表的です。発生した場合、同じ畑で同じ作物を作ることが困難になっていきます。土壌病害は水や農業機械(土の持ち出し)により、伝播することもあります。

[虫  害] 
特定の土壌害虫がその場所を生息地として定着し、作物が侵されます。根菜類の線虫害が代表的です。害虫は、病原体を媒介することもあります。

甲賀のゆめ丸 ネギ

 

対策

さまざまな要因により起こる連作障害を効果的に抑制するには、次のような方法があります。一つの対策のみ実施するのではなく、それぞれを組み合わせて行いましょう。

①適切な施肥管理
 土壌診断などを行い、作物の生育に応じて必要な施肥を行うことで、生理障害の発生を抑制することができます。
②有機物の投入
 緑肥作物や堆肥などの有機物を土壌に投入し、土壌中の微生物を多くさせることで、病虫害の発生を抑制できます。
③コンパニオンプランツの活用
 2種類以上の植物を近距離に植えて栽培すると、生育が良くなる・病虫害が減るなどの効果が現れることがあり、そのような関係にある植物同士のことを「コンパニオンプランツ」といいます。例えば、キュウリの場合には蔓割病を防ぐために葉ネギを植えることがあります。
④作物を作らない時期の湛水管理
 多くの病原体や害虫は水中で長時間生存できないので、ほ場に一定期間水を溜める「湛水」を行いましょう。また、水溶性の塩類や肥料成分も湛水により、溶け出てほ場外に排出できるので、塩害の軽減にも効果があります。
⑤輪作(ブロックローテーション)
 野菜の連作障害は、同じ作物を同じ場所で栽培することで発生しやすくなるので、毎年どの場所で何を栽培するかを十分に計画し、常に違う作物が植えられるようにしてください。
⑥接木苗の活用
 果菜類の栽培で、連作障害や生理障害が心配な場合は、接木苗を使用することで軽減できます。
⑦土壌消毒
 夏場の気温が高い時期に、ポリマルチを土壌表面に張り、太陽熱により土壌温度を上昇させて物理的に病原体や害虫を駆除する太陽熱消毒法があります。

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