今月は基本に立ち返り「良い土」について考えてみましょう。
良い土の条件
通気性や保水力、排水性が良く、乾湿の差が少ないことが良い土の条件です。植物は、根から水と酸素と肥料を吸収します。土中に適度な水分と空気、肥料分を保持するようにしましょう。水はけが悪い場合は、高畝うねにするなど工夫をしてください。
耕土と施肥
堆肥をはじめとする有機質肥料を施用し、野菜の種類に合わせた深さに耕しましょう。有機質肥料は、土中の微生物が分解した後に植物が吸収するため速効性はありませんが、ゆっくりと長く効き、地力を維持できます。ただし、過剰な施用は野菜や土にとって害になることもあるので、適度に施しましょう。
病原菌や害虫
連作をできるだけ避け、土壌伝染性の病害虫が発生しないように注意しましょう。発生したら被害株の除去や対策を行いましょう。
土壌pH
作物の種類によって生育に適した土壌pH値は異なります。
「窒素-リン酸-カリ」を含む肥料の適正量の施用を心掛けましょう。また、苦土石灰やBMようりんなどを活用し、微量要素の補給と土壌pH値の調整を作付ける野菜に合わせて行いましょう(下の表を参考にしてください)。
■酸性土に弱い野菜(pH6.5~7.0) |
エンドウ、ホウレンソウ |
■酸性土にやや弱い野菜(pH6.0~6.5) |
ハクサイ、ネギ、タマネギ、レタス、キュウリ、メロン、 トマト、ナス、ピーマン、オクラ、エダマメ、インゲンなど |
■酸性土にやや強い野菜(pH5.5~6.5) |
キャベツ、カリフラワー、ブロッコリー、コマツナ、ダイコン、カブ、ニンジン、カボチャ、スイカ、スイートコーンなど |
■酸性土に強い野菜(pH5.5~6.0) |
ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、ショウガ |