茶樹は気温や地温の上昇にともない、活動を始めます。平均気温が7℃になった頃から根の生長がはじまり、10℃では地上部が生長します。茶園の状態を観察し、肥培管理を行ってください。
春肥の施用
春肥は一番茶の品質に大きく影響し、秋肥とともに重要な施肥となります。萌芽期の30~40日前にあたる2月下旬頃から、有機質肥料を主体に施用しましょう。1回の施肥量は窒素成分で10a当たり15㎏以内とし、それ以上は分肥しましょう。施肥後は根を傷めないよう浅く土と混和してください。また、幼木園の施肥はこまめに行い、成木園の施肥量に対し2年目50%、3年目60%、4年目70%、5年目80%を目安にしましょう。施肥する際は株元から20㎝程度離して施用してください。
赤焼病の防除について
赤焼病の病原菌は、整枝時の切り口や強風による損傷部から感染し、気温が高くなるにつれて感染率も高まります。感染期が長く発生量も多いので、多発園、常発園では2月下旬~3月中旬に必ず防除してください。耕種的防除として、窒素肥料の多施用を避けることや幼木園では強風から保護するため防風網による対策があります。