～葉も優秀な緑黄色野菜～

　カブは、『日本書記』に記録があるほど昔から栽培されている野菜で、地域ごとにさまざまな特有品種があります。

　生のシャキッとした食感を生かして、サラダや和え物、漬物に、また火通りが早いので、煮物やスープの具などにしても味がしみ込みやすく、生とは違う優しい食感が味わえます。皮は柔らかいのでむかずに使えますが、口当たりをよくしたい、きれいに仕上げたい場合にはむいて使います。煮物には、むくと味のしみ込みはよくなりますが、皮付きだと歯応えが残るのでお好みで。皮の有無、種類や季節によっても火通りに差があるので、加熱時間は様子を見ながら調整しましょう。

　栄養面では、株は白い実の部分より実は葉の方に栄養があり、葉はカロテン、ビタミンC、カルシウム、鉄などを豊富に含む立派な緑黄色野菜です。買うときは、ぜひ葉付きのものを求めましょう。カブの実は白くツヤがあり、よく締まっているもの、葉は青々として力強くピンとしているものを選びます。保存は、葉付きのままだとカブの実の水分や養分が葉に吸収されてしまうので、葉を切り落としてから冷蔵庫の野菜室で。葉は癖がなく、青菜として使えるので、茹でてから小分けにして冷凍しておくと、ちょっとした彩りにもすぐに使えて便利です。